親の自分史の作り方:聞き書きの質問50と、一冊にまとめる手順

Novelleo編集部 · 更新 · 13 分で読めます

結論

親の自分史は、年代別の質問を用意して何回かに分けて話を聞き、録音やメモを年表に整理し、時期やテーマごとの章にまとめて書くのが基本です。一度に全部聞こうとせず、写真を見ながら1回1時間ほど話してもらうと、思い出が自然に出てきます。

親の自分史(聞き書き)とは?

親の自分史とは、親や祖父母の人生を子や孫が聞き取り、文章にまとめたものです。本人が書く自分史と違って話し手と書き手が分かれるので、「聞き書き」と呼ばれることもあります。

書くのは苦手でも、話すことならできるという親は少なくありません。聞き手がいることで、本人が忘れていた出来事や、これまで家族に話さなかった思いが出てくることもあります。聞き取りの時間そのものが、親子にとって特別な時間になります。

聞き書きは、親のためだけのものでもありません。子や孫にとっては、自分がどんな家族の歴史の上に立っているのかを知る機会になります。完成した本は、次の世代が自分のルーツをたどるときの手がかりとして残ります。

聞き取りの前に、何を準備すればいい?

いきなり「人生を聞かせて」と頼むと、「話すことなんてないよ」と返されがちです。「孫に読ませたいから、子どものころの話を聞かせて」のように、目的と最初の話題を具体的に伝えましょう。

場所は、本人がくつろげる自宅の居間や台所がいちばんです。お茶を用意し、テレビを消して、1回1時間ほどで区切ると、話す側も聞く側も疲れずに続けられます。持っていくものは次のとおりです。

  • 古いアルバムや写真(話を引き出すいちばんの手がかりです)
  • 本人の簡単な年表(生まれた年、学校、仕事、結婚、引っ越しなど、分かる範囲で)
  • このページの質問リストから選んだ、その日に聞く10問ほど
  • 録音用のスマートフォン(録音してよいか、必ず本人に確認する)
  • 話に出てきた地名や人名を書き留めるメモ帳とペン

何を聞けばいい?年代別の質問リスト50

次の質問は、年代順に並べています。一度にすべて聞く必要はありません。その日のテーマを決めて10問ほど選び、答えにくそうな質問は飛ばしてかまいません。答えが短くても、「そのとき、どんな気持ちだった?」と一言足すだけで、話が広がることがあります。

親の自分史 聞き書き質問リスト(50問)
■ 子どものころ(1〜10)
1. 生まれた場所は、どんなところだった?
2. 子どものころに住んでいた家の間取りを覚えてる?
3. 家族は何人で、誰と一緒に暮らしていた?
4. 両親(わたしの祖父母)は、どんな仕事をしていた?
5. よく遊んだ場所と、好きだった遊びは?
6. 好きだった食べ物、ごちそうだったものは?
7. 叱られたことで覚えていることはある?
8. 小学校で好きだった科目や先生は?
9. 子どものころ、将来は何になりたかった?
10. いちばん古い記憶は何?

■ 10代・学生時代(11〜18)
11. 中学や高校では、どんなことに夢中になった?
12. 仲のよかった友だちは、どんな人?
13. よく聴いた歌や、好きだった俳優は?
14. お小遣いは何に使っていた?
15. 進路はどうやって決めた?
16. 親に反対されたことはある?
17. 初めて家を離れたのはいつ?
18. 10代でいちばん忘れられない出来事は?

■ 仕事(19〜26)
19. 最初の仕事は何だった?どうやって見つけた?
20. 初めてのお給料で何を買った?
21. 仕事で最初に覚えたことは?
22. お世話になった上司や先輩は?
23. 仕事でいちばんうれしかったことは?
24. 仕事でいちばん大変だったことは?
25. 仕事を変えたり辞めたりしたことはある?そのときの気持ちは?
26. 仕事から学んだ、いちばん大事なことは?

■ 結婚・家族(27〜34)
27. 結婚相手(わたしの父・母)とは、どこで出会った?
28. 第一印象はどうだった?
29. 結婚式はどんなふうだった?
30. 新婚のころは、どこに住んでいた?
31. 子どもが生まれた日のことを覚えてる?
32. 子育てで、いちばん苦労したことは?
33. 家族旅行で覚えていることは?
34. 家族の決まりごとや、うちだけの習慣はあった?

■ 暮らしと時代(35〜40)
35. 昔の物の値段で、覚えているものは?
36. 家に初めてテレビ(電話、車)が来た日のことは?
37. 世の中の出来事で、強く覚えているのは?
38. 住んでいた町は、いまと比べてどう変わった?
39. 流行ったもので、自分も夢中になったものは?
40. 暮らしがいちばん苦しかったのはいつ?どう乗り越えた?

■ 人生をふり返って(41〜50)
41. 人生でいちばん幸せだった時期はいつ?
42. 人生の転機になった出来事は?
43. やり直せるなら、選び直したいことはある?
44. 誇りに思っていることは?
45. いちばん影響を受けた人は誰?
46. いまの自分の好きなところは?
47. 毎日の楽しみは何?
48. これからやってみたいことは?
49. 子どもや孫に伝えたいことは?
50. 自分の人生にタイトルをつけるとしたら?

話を上手に引き出すコツは?

聞き書きで大切なのは、質問の上手さより、聞く側の姿勢です。相づちを打ち、話が途切れても次の質問を急がずに待つと、少し間を置いてから大事な話が出てくることがあります。

同じ質問を別の日にもう一度聞くと、前回とは違う話が出てくることもあります。一度で聞き切ろうとせず、何回かに分けて会いに行くくらいの気持ちで進めましょう。

離れて暮らしていて会いに行けないときは、ビデオ通話で聞く方法もあります。その場合は事前に写真を送っておき、画面越しに同じ写真を見ながら話すと、対面に近い形で思い出を引き出せます。具体的には、次のような聞き方を心がけてみてください。

  • 写真や昔の物を見せて、「これはどこ?」「誰と撮ったの?」と聞く
  • 「なぜ?」より「どんな?」で聞く(「どんな家だった?」「どんなにおいがした?」)
  • 話が脇道にそれても止めない。脇道に大切な話が隠れていることもある
  • 良い悪いの評価をしない。「それは大変だったね」と受け止める
  • つらい話は無理に聞かない。本人が話しはじめたら、黙って聞く
  • 方言や口ぐせは、直さずにそのままメモする

録音やメモは、どう整理すればいい?

聞き取りが終わったら、記憶が新しいうちに整理します。後回しにすると録音ファイルがたまるばかりで、どこから手をつけていいか分からなくなります。

文字起こしは手間のかかる作業ですが、本人の言い回しを拾える大事な工程です。スマートフォンの文字起こし機能などを使ってもかまいませんが、その場合も、方言や口ぐせが標準語に直されていないかを確かめましょう。

文章に整えるときは、「えっと」などのつなぎ言葉や言い直しを取り、あいまいな年は「〜ごろ」とします。一方で、本人らしい言い回しはできるだけ残すと、声が聞こえてくる文章になります。整理の手順と、文字起こしを文章に整えた例は次のとおりです。

  1. 録音ファイルの名前を「日付_テーマ」にそろえる(例:0915_子どものころ)
  2. 録音を聞き直して文字に起こす。全部でなくても、印象に残った話と言い回しだけでもよい
  3. 話に出てきた出来事を、年表の該当する年に書き込む
  4. 年号や地名、人名があいまいな部分に印をつけ、次回確認する
  5. 本に必ず入れたい話に◎をつける
話し言葉を文章に整える例
【録音の文字起こし】
えっとね、あれは、昭和、何年だったかな、三十…八年? お父ちゃんがね、急に店やるって言い出して、もうびっくりよ。お金もないのに。

【文章に整えたもの(一人称)】
あれは昭和38年ごろだったと思う。お父ちゃんが急に「店をやる」と言い出してね。もう、びっくりよ。お金なんて、どこにもなかったのに。

聞いた話を、どう章にまとめる?

年表で◎をつけた話を、章に振り分けます。初めてなら、子どものころから現在まで時系列で並べる形がいちばん迷いません。1章に一つの時期を入れ、全体で8〜12章ほどにすると一冊にまとめやすくなります。

語り口も、最初の章を書く前に決めておきます。親の話し方を生かして一人称で書く方法(「わたしが15のとき、」)と、子の目線から三人称で書く方法(「母が15歳のとき、」)があり、親の声を残したいなら一人称、家族の歴史として残したいなら三人称が向いています。迷ったら一章だけ両方で書き、本人に読み比べてもらうのも一つの方法です。

例えば、町の八百屋を営んできた父の話なら、次のような章立てが考えられます。店の話が多ければ、仕事の章を二つ三つに分けてもかまいません。

  • 第1章 川沿いの町に生まれて
  • 第2章 学校より店の手伝い
  • 第3章 市場で覚えた目利き
  • 第4章 母との出会い
  • 第5章 店を継いだ日
  • 第6章 商店街がいちばんにぎやかだったころ
  • 第7章 店を閉めると決めた日
  • 第8章 いま、孫に伝えたいこと

贈り物として仕上げるには?

仕上げの前に、書き上げた原稿は必ず本人に読んでもらいます。記憶違いが見つかったり、「これは載せないでほしい」という話が出てきたりするからです。本人が納得して初めて、親の自分史は完成します。

親の自分史は、還暦や喜寿(77歳)、米寿(88歳)のお祝い、金婚式など、家族が集まる節目に贈ると、その場でみんなで読む時間が生まれます。締め切りがあると、作る側の励みにもなります。

本文に加えて、写真、年表、家系図、子や孫からのひとことを添えると、家族みんなの本になります。表紙に本人の若いころの写真を使うのもおすすめです。

形は、家庭のプリンターで印刷してとじる方法、ネットの冊子印刷サービスで家族の人数分だけ刷る方法、PDFにして離れて暮らす親戚に送る方法などがあります。本人が手に取る一冊は、文字を大きめにしておくと読みやすくなります。

Novelleoで親の自分史をまとめるには?

聞き取りと録音はご自身で行い、書く段階でNovelleoを使えます。Novelleoは聞き取りや録音、文字起こしを代わりに行うアプリではありませんが、集めた話を一冊の本の形に整える手助けをします。

「自分の物語」を選んで家族の物語として始め、いくつかの質問に答えると、タイトルと4〜20章の章立てが用意されます。AIが章ごとの下書きを一緒に書き、次の章に入れたいエピソードを伝えながら進められます。親の言い回しに合わせて、すべての行を自分で直せます。完成したらPDFやWordで書き出し、印刷サービスに入稿したり、家族に配ったりできます。最初のAI章は無料です。

よくある質問

親が「話すことなんてない」と言うときは?
人生全体ではなく、一枚の写真や一つの物について聞いてみてください。「この写真はどこ?」のような小さな質問なら答えやすく、話しているうちに次の思い出がつながって出てきます。
録音を嫌がられたらどうすればいいですか?
無理に録音せず、メモだけで聞きましょう。聞き終えたらその日のうちに、覚えている言い回しを書き足しておくと、録音がなくても本人らしさを残せます。何回か話すうちに、録音してもいいと言ってもらえることもあります。
親がすでに亡くなっていても作れますか?
作れます。親を知る親戚や友人に話を聞き、手紙、日記、写真などの資料を集めて、子の目線で書く形になります。分からない部分は無理に埋めず、「ここは分からない」と正直に書いておくのも誠実なやり方です。
聞き取りは何回くらい必要ですか?
決まりはありません。1回1時間ほどで、このページの質問リストの6つのまとまりを1回ずつ聞くなら、6回前後が一つの目安です。話が弾んだテーマは、回を増やしてじっくり聞きましょう。
きょうだいで分担してもいいですか?
おすすめです。聞き取りと書く作業を分けたり、年代ごとに聞き手を変えたりすると、それぞれが知らなかった親の顔が見えてきます。最後に一人が全体の文体をそろえると、読みやすい一冊になります。

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AIの補助で下書きし、Novelleo編集部が編集しました。